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MORI LIVING Diary
森アーツセンターギャラリー「G-tokyo 2011」
February 22, 2011
六本木ヒルズ、森アーツセンターギャラリーでは、2月27日の日曜日まで「G-tokyo 2011」を開催しています。日本や海外で活躍する多彩なアーティストの作品を鑑賞することが出来る、「G-tokyo 2011」は、国内の15のトップギャラリーが、それぞれのブースを独自のコンセプトと感性で構成したギャラリーショウ形式の特別なアートフェアです。先週行われたプレス・プレビューで15のギャラリーのスタッフともいろいろとお話しながら、素晴らしい時間を体験してきました。
会場に入り、4つ目のブースで観た「SCAI THE BATHHOUSE」の展示のテーマは 、「The Light Field -光の場-」。作品は全て光とその反射を扱っています。私は特に「Warp Time with Warp Self No. 4.」と題した宮島達男の作品に惹かれました。同氏は LEDカウンターを使って時間を表す作風が特徴で、六本木ヒルズ、テレビ朝日社屋の外壁の「Counter Void」等で知られるアーティストです。今回の作品は、1から9までの小さな LEDのデジタル数字が 違うスピードでカウントダウンし、時間の不規則な感覚を表現します。また、数字はカーブミラーに装着されており、作品を観る人は自分のゆがんだ像がタイムワープしたように見えるのです。
次にご紹介したいのは、「ケンジタキギャラリー」です。ここにはチリ出身のアーティスト、アルフレッド・ジャーの作品が展示されています。多くのアーティスト同様、ジャーの作品には社会問題をテーマとした作品があります。「Untitled (Water)」は1970年代のベトナムのボートピープル難民の状況を表現したテキスト入りの作品です。両面使用の大型のライトボックスが、香港近郊の海をイメージし、そこで救助された人々の写真と一緒に展示されています。ライトボックスの後ろの壁に小さな鏡が並べられ、覗きこむとライトボックスの裏面に装着されたボートピープルのフィルムが映っていて、 観客は自分の顔と一緒に観る事ができるのです。
また、「山本現代」のブースでは、村山留里子の作品が、エドガー・マーティンズの超現実主義的な写真と隣り合って展示されています。私は、村山さんによる優雅に織り込んだキルトのペチコートに魅了されました。作品に使われている生地、ボタン、ビーズ、レースなどの材料が、金沢市民の方々からの使わなくなった綺麗な古着やアクセサリーの提供によるものだとギャラリーのスタッフの方から説明してもらいました。私はこの作品を眺めながら、多くの人々の生活の一部が一か所に終結し、このように美しい作品に生まれ変わったことにとても深い感動を覚えました。
ケリー