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こどもを通して見る世界を探る「ゴー・ビトゥイーンズ展」
August 04, 2014
東京にはたくさんの素晴らしい美術館がありますが、中でもいつも期待を裏切らないのが森美術館。現代アートを扱うこちらの美術館で、私が気に入っているのは、夜遅くまで営業しているということはもちろん、優れた企画構成、独特で想像力豊かな展示です。
開催中の展覧会「ゴー・ビトゥイーンズ展:こどもを通して見る世界」も例外ではありません。
この展覧会で私が惹きつけられたのは、作品やアーティストの幅の広さと、扱われるテーマの豊富さ。展覧会のタイトルから、遊び心や子どもらしさ溢れる作品を想定させるかもしれませんが、実際はそれだけでなく、子どもたちの姿を通して見えてくる社会の諸相と、それに直面しつつも、たくましい創造力で現実を乗り越えていく子どもたちの可能性が、大人にあらたな気付きを与えてくれる展覧会になっています。
最初のギャラリールームには、第二次世界大戦中に強制収容所に入れられた日系アメリカ人の子どもたちの写真が並んでいました。宮武東洋氏による作品で、有刺鉄線越しに外を覗く三人の男の子の写真はとりわけ印象強いものでした。
展覧会は5つのセクションにわかれており、それぞれ違うテーマを扱っています。例えば、子どもの自由と孤独、思春期、そして現実と夢/想像の世界との関係性など。
最後のセクションに展示されていたウォン・ソンウォン氏による「7歳の私」シリーズは、屋外のシーンと屋内の要素を組み合わせたフォトコラージュ作品。そのシリーズに私はすっかり引き込まれ、作品の隅々までまじまじと見つめてしまいました。
展覧会の会期中に美術館が開催する映画上映プログラムやトークシリーズもとても面白そうで、私も参加してみたいと思っているところです。皆さんもぜひ参加してみてはいかがでしょうか?
ケリー